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破天蒼月

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□ 破天蒼月(小説) □

絶望の中の光明9

私達はドアを背に頷きタイミングを合わせて一気にドアを開いた。私が見た腕はもう見あたらない。代わりに天井に大きな穴が開いていた。
香奈美は腰のポシェットから赤い鞭を取り出して天井から伸びている明かりに引っかけた。何度か強く引っ張り安全を確かめる。どうやら大丈夫のようだ。
鞭をよじ登りひとまず明かりの上に足をかけて上の様子をうかがう。外は風の抜ける轟音とクリムゾンバルログの雄叫びが支配していた。
「この数、尋常じゃないわね。いつもは来ても2、3体よ」
香奈美の言うとおり恐ろしいまでの数のクリムゾンバルログが船に群がっている。もはや空はクリムゾンバルログの影で黒い。この数果たしてどれだけ相手に出来るだろうか。
「!」
一匹が私達の目の前に降り立った。気づかれた。クリムゾンバルログの巨大な腕が私の目の前まで来た。この船の甲板のように引き裂かれるのであろうか。
いや、腕は私の目の前で落ちた。その瞬間、目の前に閃光が走ったのが見えただけだった。
「そこ危ないよ。船の中はまだ安全だから戻った方がいいよ」
足音が近づいてくる。そして私達のいる穴の前で止まった。見上げるとそこに立っていたのはあのとき帆の上で話した紅い女魔術師であった。紅い女魔術師は再びエビルを構えて右手に閃光を紡ぎ出す。そして閃光は雷となり槍状に姿を変える。
「雷槍・・・サンダースピア・・・」
私は思わず呟いた。それは母が得意としていた氷雷系の上級魔法であった。
雷槍は再び閃光へと姿を変えてクリムゾンバルログの胸へと突き刺さる。これが致命傷になったようで巨体は船へと沈んだ。しかし、脅威が去ったわけではない。上空にはまだ多くのクリムゾンバルログがいる。
「さあ、逃げてください。ここは私が相手します!」
よく見ると船の甲板上にはすでに息絶えたクリムゾンバルログの死体が積み上がるほど転がっていた。
「この数を・・・一人で・・・」
彼女は間違いなく強い。しかし多勢に無勢。疲労がいつ彼女を襲うか、彼女がいつ敵の前に敗れ倒れるかわからない。そう考えたとき私は甲板にのりだしていた。
「お役に立てるかわかりませんが、援護します。香奈美ちゃんは安全な場所でヒールをお願い!」
香奈美も頷き甲板に身を乗り出した。
「ありがとう。でも無理しないでくださいね」
私は紅い女魔術師と背中合わせに立ち上空のクリムゾンバルログの群れを睨みつけた。
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Date:2006/03/03
Trackback:0
Comment:3

Comment

*

リルカさん登場ーーーー
2006/03/03 【香奈美ちゃん】 URL #Sq9oM5Os [編集]

* いいね~

シュウレイも戦うのね♪
リルカさんとの共闘楽しみですわ(*´∇`*)
2006/03/03 【rokia】 URL #/5LHBRow [編集]

* コメントありり☆

リルカさん登場・・・かな☆
でもまだ名前が出てないところがミソb
2006/03/03 【シュウレイ】 URL #jJa68FlY [編集]

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