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破天蒼月

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□ 破天蒼月外伝(小説) □

おかげさまで2000HIT☆

ついに2000HIT☆です^^
そしてキリ番ゲットおめ・・・自分(自爆

ともあれ皆様に愛されてここまでやってきました^^
今回も代わり映えなく外伝小説をカキカキです。。

では↓ロキアルド編どうぞ☆(2/4完成)
『旅と子守歌』


結局カニングシティーに入ったのは夕暮れ時の逆光で建物が黒く映える頃だった。
ビクトリア大陸の街の中でもリス港と並んで近代的な建物が多い街だがリス港と違いスラム的な雰囲気を持つため、治安には不満がある。
そうそうに信頼できる宿を取り体を休めるべきであろう。
宿屋を探し歩き始めたとき裏路地から争う声が聞こえた。一方の声はいかにも荒々しい男の声、もう一方は甲高い、そう女性の声だ。
何があったか知らないが、女性が絡まれているのを黙って見過ごすわけにはいくまい。私は愛剣に手を添えて裏路地へと近づく。
だが・・・
「私に触るなっていっただろう!」
その声と共になにやら巨大な物体が私の前を通り過ぎて消火栓に激突した。それは男だった。おそらく荒々しい声を上げていた男であろう。
男が飛んできた先を見るとそこには槍を構えた女がいた。
「お前、あのときの!」
その女は街に入る一歩手前で私を地面にたたきつけた女だった。
「誰だ、お前。お前もあいつの仲間か?」
女は槍先を私に向ける。
「あんな荒くれ者と一緒にするなよ。一応助けようとしたんだよ」
私は不機嫌でむっとなりため息をつく。女は暫しじっと見たあとで槍先をおろした。
「男に助けられるほど私は弱くない。だけど一応礼を言っておくよ」
私はむっとして女の手を引くと表通りに引き戻した。
「女性がひとりでこんな日も暮れた時間に裏通りをうろつくんじゃない。私も宿に行くところだからいっしょにきなさい」
「離せ!おせっかい!!」
女は暴れたが年上の男の力に敵うはずもなくそのままずりずりと引きづられて宿屋へと向かう。

不幸なことに冒険者でにぎわうカニングシティーの宿はほぼ満室で辛うじて一人部屋が1つ取れただけだった。
仕方なしに私は女と一緒に泊まることになった。
「・・・誘拐犯」
女は口をとがらせていった。
「ばかなこと言ってないで、子供はさっさと寝る!」
女はふくれ面をしてそっぽを向いた。ようやく年相応の顔を見たような気がした。
私はソファーにクッションを二つにおり枕代わりにすると外套を掛け布団として寝床を作った。
「それじゃあおやすみ・・・」
旅の疲れは私をすぐに夢の中に誘った。女もベッドに横になったようで部屋の明かりは消された。
しかしその静寂は長くは続かなかった。
女の啜り泣きが聞こえ始めたのだ。
小さく何かを言っている。かすれそうなほど微かだが「姉様・・・」と聞こえた。
私は体を起こすとベッドに座って泣く幼い年相応に戻ったその女の頭を撫でて軽く抱きしめた。
「離せよ、男なんかに慰められたくない」
「いいから、黙って泣くなら泣けばいい」
結局女は泣き疲れて寝て私は女に膝を貸したばかりに寝られずに翌朝を迎えた。
朝、寝不足のまま支度を調える。
体はだるいがそんなことは言っていられない。
「『jazz』って酒場知らない?」
「酒場?そんなところにいっていい年なのか?」
女はむすっとしながら肩を軽く上げる。
「まさか。私はまだそんな年じゃないよ。みたらわかるでしょ。ただ知り合いがいるから挨拶しにいくだけ」
「・・・本当だろうな?」
『jazz』はカニングシティーでは有名な酒場。私もまだ酒の飲める年齢ではないので中に入ったことはなかったが場所ぐらいは知っている。
私達は宿を出て歩き始めた。朝のカニングシティーはどこか汚らしくゴミが散乱していた。明け方酔っぱらいが帰ったあとの散乱した空間だ。
『jazz』と書かれた看板をみて中に入っていく。
日暮れには酒場は最高のにぎわいを見せ、あっちこっちでグラスがかわされ、乾杯の声が聞こえたであろう。しかし今はひっそりと静まりかえっている。
この場には私と女は間違いなく年齢不相応で場違いだ。
酒場のマスターもさすがに私達の前に出てきた。
「今日はもう店じまいだよ。それに坊やにお嬢ちゃん、こんな所に来ちゃダメだよ。家に帰りなさい」
「おじさん、ソウが来たってオーナーに伝えて。そうしたらわかるから」
マスターはきょとんとした顔をしたがしぶしぶカウンターに戻り電話を取った。おそらくオーナーに電話しているのであろう。
マスターは電話を置くと再び私達の前にきてそっと言った。
「奥に進んで突き当たりの部屋に行ってみてごらんなさい」
「ありがとう」
マスターの言葉通りに道筋を進んでいく。だが女は足を止めて私に近づく。
「ちょっと、もう目的の地に着いたから、帰っていいよ」
「いや、本当に知り合いに会いに来たのか確認してから帰る。貴女は私よりずっと年下だろ?」
「ああ~もうめんどい。じゃあついてこれば」
再び道なりをいくと扉に突き当たった。おそらくここがマスターの言っていた部屋であろう。女は扉を開いた。
そこはまぎれもなくトイレだった。使用禁止という張り紙が貼られている。
女はため息をつくとなんの迷いもなくトイレの中を覗き込み穴の大きさを確認するとなかへと飛び込んだ。
「隠し通路か」
「そういうこと」
私も女に続いてトイレに降りた。
「久しぶりだな、蒼家のものよ」
薄暗い奥から男の声が聞こえた。
「久しぶりです、ダークロード殿」
暗さに目が慣れて男の姿がはっきりとわかるようになってきた。黒装束の男は天井から逆さに下がり私達をじっと見つめていた。
「何年ぶりだ?」
「母の葬儀と姉の継承式以来ですから4年ぶりぐらいでしょう」
ダークロードは「そうか」と小さく呟いてから地に降り立つ。
「それでここには何用で?」
「最近姉が旅に出ました。なので私も姉の役に立ちたいと思い修行することにしました。なので稽古をつけて頂きたい」
ダークロードはあごに手を添えて僅かに考えた様子を見せたがすぐにテーブルの上から地図をとりだして女に見せた。
「私は盗賊の育成には長けているが貴女のような戦士の修行法は専門外だ。さらに奥地に行くとペリオンという街がある。そこの拳殿に会うといいだろう。しかし一人でいくには遠いし危険だな。一度里に帰った方がいいだろう」
女はがっかりして肩を落とす。その肩越しに私も地図を覗き込む。
「ペリオンならこれからいくが・・・」
そう呟いてからしまったと後悔した。
「そうか。一緒に行くものがいるなら安心だな」
女はにんまりと笑った。
「よろしく頼む。えっと・・・」
「・・・ロキアルド・ゼルフィルスだ」
「私はメイシャオだ」
旅の仲間ができたとは聞こえがいいが悪くえばじゃじゃ馬の子守であろう。
私は寝不足と精神的な疲労からため息をついた。
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Date:2006/02/03
Trackback:0
Comment:6

Comment

* (´;ェ;`)ウゥ・・・

見れると思ったら準備中ですか(´・ω・`)ションボリ
完成楽しみにしてますね(*´∇`*)
2006/02/03 【rokia】 URL #/5LHBRow [編集]

* 祝☆.。.:*・゚

2000HITおめでとうございます。
毎回ドキドキで読ませていただいています。
大変と思いますが更新がんばってください~♪
外伝もとっても楽しみ(*≧∇≦)ノ ハヤクヨミターイ
2006/02/03 【ぷぷあ】 URL #GCA3nAmE [編集]

* (ノ´▽`)ノオオオオッ♪

ん~同じメイポの小説書いてるのにやはり腕が違うね^^;
さて読んで勉強して私もまた頑張って書かないとね^^
シュウレイの小説では初のNPC登場かな?
2006/02/05 【rokia】 URL #/5LHBRow [編集]

* コメントありり☆

>ロキア
ロキアの小説も楽しいよ^^
応援しています♪
マンジさんがちらっと名前だけ出てきたけど実際に話に混じったのはNPCとしては初めてかも~

>ぷぷあさん
お祝いありがとうございます^^
これからも楽しんで頂ければ幸いです♪
2006/02/06 【シュウレイ】 URL #jJa68FlY [編集]

* │・)ごそごそ

閲覧履歴から飛んできたものですが…
小説、拝読させていただきました^^
とっても、おもしろいです~♪
ヘネシスの珍味の回は爆笑してました。
シュウ…ちゃんと食べなきゃ…w
2006/02/06 【でんみー】 URL #USanPCEI [編集]

* コメントありり☆

>でんみーさん
ようこそいらっしゃいませ^^
何もないところですがごゆるりとくつろいでいってくださいませ☆

珍味のはなしがお気に入りですか☆
でもエビルアイはさすがに食べられません;;
あいつら怖すぎです><。
2006/02/07 【シュウレイ】 URL #jJa68FlY [編集]

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