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破天蒼月

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□ 破天蒼月(小説) □

第8章「目指す力4」

通された部屋は赤で統一されており、壁に箱の家の紋章だろうか、旗が掲げられている。
部屋の中心に一人の女性が立っており、ロキアルドを見つめていた。部屋同様に赤い衣装に身を包んでいる。
「突然の訪問で、失礼します。私はロキアルド。こちらは先日のシュウレイ捜索の際、一方的に面識はあるが、そちらからすれば、初対面ですね」
女性は少し、考えるように上を見つめてすぐに、ロキアルドを見た。そして、やんわりと笑うと、椅子に向かって手を差し出した。どうぞ、おかけくださいという動作である。ロキアルドは軽く一礼をした後に椅子に腰掛けた。女性もそれを見て、ゆったりと腰掛ける。
「ロキアルドさんですね。私はリルカといいます。一応、この家の当主となっております。この家は世界中のあらゆるモノを入手し、それを売買することで栄えています。今回はどうやら、お店に用があるというわけではないようですが、どのようなご用件で」
リルカが手を差し伸べると、先ほど玄関で出会ったリリカという女性が紅茶を運んで、二人の前へと置いた。紅茶は淡い赤みを帯びた黄金色で、高級そうなカップと相俟って、どこかの名産品であることを意識させられる。
「今日の紅茶はエリニア産です。お茶菓子はオルビス名物フィクシクッキーです。どうぞ召し上がってください」
リリカはそういって、目の前に星・月・太陽をかたどったクッキーを更において、会釈し立ち去った。紅茶とクッキーの両方から美味しそうな匂いが立ち上がる。
「えっと、いただきます・・・じゃない。単刀直入に伺いたい。強い力を手に入れるにはどうすればいいのですか?」
リルカは紅茶を啜りながら、きょとんとした顔をした。
「力・・・ですか?それは鍛錬次第では?」
「それはそうですが・・・正直自分の力では限界と思っています。このさき、道を示してくれる人が必要だと思っています。それがあなたのような気がして・・・」
「なぜそのように?」
ロキアルドは肘をつき、手を組んでそれに唇を寄せた。
「実は、シュウレイの捜索の前に、あなたとはオルビス船で会っているのです。無数の骨バルと戦う赤い服の魔法使い。あれは、あなたでしょう?そのあと、私も祝いの席で船から落とされそうになりましたが・・・」
リルカは星形のクッキーを口に入れた後、息をつまらせて、「うっ・・・」ともらした。すぐに紅茶を飲んで、流し込む。気まずそうな顔でロキアルドを見つめる。
「お酒の席での話はちょっと・・・わかりません。記憶がないモノで。でも、確かにその船で戦ったのは私のようです。」
「やはり!では!」
ロキアルドは力強く立ち上がった。リルカは慌てて両手を左右に振った。
「ちょ、ちょっとお待ちください。私には人を導くなんて無理です。しかし、この極寒のエルナスには、それに耐えうる強力なモンスターと、また対等に渡り合える人たちがいます。ここよりさらに奥に進むと、この町を治める長老達が住む屋敷があります。そこへ行ってみるといいと思います。長老達はこのエルナスでもっとも強い4人の賢者ですから、きっといい方法を教えてくれるでしょう」
「長老・・・ビクトリアの4賢者のような方々か・・・ありがとう。そこへ訊ねてみます」
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Date:2008/04/28
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2008/06/26 【】  #

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