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破天蒼月

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□ 破天蒼月外伝(小説) □

おかげさまで6000HIT☆

おかげさまでついに6000HITまでこれました☆

ずいぶん報告が遅れたんですけど忘れていた訳じゃないですよ^^;
あと、アンケート撤去しました。
どうも回答率が伸び悩むこととロキアルド編を楽しみにしてくれている人がおおいということがわかったので♪

ということで。恒例のロキアルド編ですb
『闇の影』

危険な谷での一件の後もメイシャオは変わった様子を見せない。あのとき様子がおかしかったのは間違いなかったのだがそれ以来そぶりを見せない。
狩り場が違うせいでゆっくりと話を聞くことなく月日が流れていた。

今日はあれからまた事件が起きていないか拳を訪ねる日だ。あの日から私は定期的に情報収集のため拳を訪ねていた。
拳はペリオンの長として職務に忙しい。毎日のように戦士志願の若者が拳の元に訪れていた。今日も先客がいるようで話し声が聞こえていた。
しかし、今日の客はいつもと違うようだ。若い女の声だ。少女といってもよいだろう。そして拳の笑い声も聞こえる。
「拳殿、入ってもよろしいかな?」
今日の客は話がとぎれないようなのでこちらから伺うことにした。ようやくそれで拳は私の存在に気がついたらしく入室を了承した。
やはり拳の前に座っていたのはどう見ても少女だった。ただし胡座をかいており、手にはジパング産の酒を持っている。
「ふ~ん、なかなかいい目をしているな」
少女はその年齢にそぐわぬ複雑な表情をする。そして立ち上がったかと思うとあっという間に間合いを詰めて私の懐に入り込んだ。あまりに素早く私は後ろに下がる暇すらなかった。
「気に入ったか?婿にどうだ?」
拳は悪戯っぽく笑っていう。少女は露骨に嫌な顔をして、拳を睨み付ける。
「おいおい、確かに今娘の体だがな、中身はちゃんとした男だぞ。俺の魂がある以上は男とどうのこうのはやめてくれ」
少女は頭を掻き、勢いよく腰を下ろした。
私は何が何だかわからず唖然としながら拳と少女を交互に見た。
「まあ、座れロキアルド。紹介しよう、この方はかつてこのペリオン地方を統治していた末裔であるカイレン殿だ。今は事情があって自分の娘さんの体を借りているのだが、元々は男だ」
「そういうことだ」
カイレンは目を閉じて頷く。
「で、そのカイレン殿となにやら話をされているようですし、私は席を外しますが」
私は再び立ち上がろうと膝を立てたがすぐに拳が待つように手を挙げて示す。仕方なく再び腰を下ろした。
「役者はそろったようだし話を戻そう。先日こっちに違法者が出たと聞いたので気になってきたのだがどうやら少々やっかいなことになっているようだ」
カイレンは軽く舌打ちをして目を伏せた。
「間違いなく黒だ」
「やはりそうか」
拳は舌打ちはしないもののやや引きつった笑みを見せた。
「黒?」
ふたたびわからない言葉に私は首をかしげる。すぐにカイレンはそれに気がつきため息をつく。
「黒とは黒家を指す。かつてこの世界で禁忌の術を用いて滅ぼされた一族だ。今回の事件はどうもその滅びたはずの一族が絡んでいるってこった」
「それがなんでやっかいなんだ?」
カイレンは肩すかしを食らったようで頬杖をついていた手から顔がずり落ちた。
「まあまあ、カイレン殿。ビクトリアの歴史関係の書物は多くが封印されているので無理もない話かと。黒家の関しての歴史は特に厳重にハインズを始め遠く異国の地にまで隠しているのですから」
「まあな、それだけやばいってことを察してくれ。昔、この地を治めていた長が3人がかりでやっと納めた黒家の封印が解かれたってことだな」
そうカイレンがいった瞬間に外で物音がした。私は急いで天幕をあげた。そこには愛用の槍を落としたメイシャオの姿と佇むマオリーの姿があった。メイシャオの顔は真っ青だ。いつも笑顔であるマオリーの顔色もさえない。
「きいていたな。メイシャオ、マオリー。状況がやばくなってきた。一旦里に帰るぞ」
カイレンは立ち上がり手をさしのべる。小さな体に小さな手、容姿は全く少女だがその威圧感は周りを押しつぶしそうなほど重い。その重圧に負けているのかメイシャオは口を震わせながら何度も言葉にならない言葉を発していた。そしてようやくそれは言葉となった。
「嫌です!帰りません!」
「だめだ。逆らうことは許さない。これは里の決定事項だ。現在の長であるリショウが決めたことだ。従え」
しかし、あっさりとカイレンは冷たく翻した。
「蒼家当主がいない以上一族を守れるのはお前だけだ。帰るんだ」
そういうとカイレンは懐から紙切れを取り出し裂こうとした。しかし今度は黙って横に立っていたマオリーがカイレンの手に触れて止めた。
「カイレン様、申し訳ありません。一日だけでいいですからメイシャオに心の整理をする時間をください。きっとわかっているのです、メイシャオにもどうしなければならないかということは」
カイレンは紙を裂くのをやめて懐にしまうとまたどっかりと座ると酒をあおり始めた。

カイレンとの会話後メイシャオは誰とも会わず話そうとしなかった。第3者的立場である私には全部の話は飲み込めずひたすらに床の中で悶々としていた。
少し落ち着こうと夜風に当たりに外に出ることにした。
埃っぽいペリオンは夜も変わらず乾いた風に砂塵が混じり星空も薄ぼんやりとしていた。
いつもはマンジがいる場所に人影が見えた。さすがにマンジとはいえこんな時間までそこにいるはずもなく私は不審に思って近づいていった。
崖に腰掛けていたのはメイシャオだった。
「明日帰るのか?」
突然話しかけられてメイシャオは驚いた顔で振り向き私を見た。そしてすぐに視線を遠くに戻す。
「うん。姉様が旅に出ていない以上、里を守れるのは私だけだから」
「その姉様とは連絡とれないのか?」
「姉様は里のために旅に出ていらっしゃる。あちらこちらにいっているだろうし探すのが大変なんだって」
暫し沈黙が流れる。星のきらめきすらうるさいと思った。
「ロキアルド」
唐突に話しかけられて私は驚き声が出なかった。
「ロキアルドはこれからも旅を続けるの?」
「ああ、続けるよ」
メイシャオはそっかっと寂しそうに笑った。
「いいな。私ももっと旅がしたかった。姉様を追いかけていきたかった。でもだめみたい。私や姉様がどんなに自由を望んでもだめなの」
メイシャオの頬に涙が伝った。私はかける言葉が見つからずただ黙って嗚咽を漏らすことなく泣くメイシャオを見守った。

翌朝。カイレン、メイシャオ、マオリーは旅支度を調えて私たちの前にいた。
「それでは俺は一旦里に帰ってリショウと話し合う。引き続き何かあれば連絡してくれ。あと、ロキアルドとかいったな、違法者はお前をねらってくるかもしれない。どういう訳か知らんがな。十分気をつけてくれ」
どう気をつければいいのだろうか、聞こうとしたがやめて黙って頷く。
「ロキアルド。もし姉様に・・・シュウレイ姉様に会ったらよろしくね」
メイシャオは今にも泣きそうな笑顔でいった。
「シュウレイ・・・やっぱりシュウなのか!」
そうメイシャオに聞こうと思ったときには3人の姿はすでになかった。帰還書を使って空間転移を行ったようだ。
「拳殿、黒家のついて知りたい。資料がエリニアにあるといったな。見たいのだが」
拳は少し困った顔をしたがすぐに頷いた。
「いいだろう。お前には見る権利があるだろうからな。ハインズに連絡しておく」
「ありがとう」
私はすぐに3人がいた後に背を向けて自分のテントに向かって歩いた。
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Date:2006/05/22
Trackback:0
Comment:2

Comment

* (ノ´▽`)ノオオオオッ♪

毎度毎度ロキアルド編をありがとう♪
黒家か・・・その存在は脅威ですな・・・
結局シュウとシュウレイが同一人物か聞きそびれるロキアルドは素敵(*ノェノ)キャー(ぇ
けど思いもよらずとこでチェジュの登場ですな。
はやく7000HITにならないものか♪
2006/05/22 【rokia】 URL #/5LHBRow [編集]

* こめんとありり^^

>ロキア
カイレンの一人娘のチェジュちゃん登場☆
でも本格的に彼女が出てくるのはまだまだ先なのよね~
そろそろ敵の正体が明らかに!?
6000HITまできまして、そろそろシュウレイと合流な予感ですb
近々7000HITもきそうな予感なので次の話の構想を練りつつ待ちかまえてます☆
・・・だからといってむやみにカウンター回しちゃ嫌よーー;
2006/05/25 【シュウレイ】 URL #jJa68FlY [編集]

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