+

破天蒼月

□ スポンサー広告 □

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


→ 「スポンサー広告」目次へ戻る
*    *    *

Information

□ 破天蒼月(小説) □

浮き雲の旅10

どんよりと曇った空であっても夜の藍色がかろうじて透けて見えた。
親方が帰ってきたのはそんな日も暮れた頃だった。
日中私と一緒に雪で遊んだサージャは遊び疲れてすでに眠っていてどうやら親方が帰ってきたことにも気づいていないようである。
「おかえりなさい。目的のものは手に入りましたか?」
外は夜になっていっそう冷えている。おそらく出歩いていた親方の体は冷え切っているだろうと思い、トナカイのミルクを温めてだした。
しかし、親方はミルクを口にしようとはせず、胸に紙切れを抱いて口をわなわなと震わせていた。目は爛々と輝いておりいつもの表情とは何かが違った。
期待というのだろうか。そんな表情だ。
「手に入った・・・これで目的は達成できる。我々の望みは叶えられる・・・さあ、みんな出発するぞ・・・」
「こんな夜中に?こんな雪道を夜中に走るのは危険です。親方、明日にしましょう」
私はそういったが親方の耳には届かない。
よく見るとほかの団員の様子もおかしい。親方と同じような表情をしている。
依然と変わらないのは平和そうに寝ているサージャだけだった。
私はなにやらその異常な光景に寒気を覚え、同時にせめてサージャだけは守ろうと無意識にサージャを抱きしめていた。
まるで私たちの存在が見えていないかのように親方や団員は旅支度をしている。
しかし、奇妙なことに食料は一切積む様子は見られない。
ひたすらに大きな木箱を整理していくのだ。以前親方には舞台衣装などだという説明を受けたが実際に中身は見たことはない。
「準備はできたな」
私とサージャを除く全員が無言でうなずいた。それを見て親方も頷くと大切そうに持っていた紙切れを引き裂いた。
スポンサーサイト


→ 「破天蒼月(小説)」目次へ戻る
*    *    *

Information

Date:2006/05/21
Trackback:0
Comment:4

Comment

* 管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
2006/05/21 【】  #

* (|||ノ`□´)ノオオオォォォー!!

非公開コメントに1番をとられるとは不覚(ぁ
察するに親方がもつ紙切れは閉鉱の書なのかな?
いったい何が目的なのかは全く・・・
今後の展開に期待ですな!
2006/05/22 【rokia】 URL #/5LHBRow [編集]

*

おぉ、これは、木箱に火の目が入っていて、今からジャクムさんに挑戦とみた><

2006/05/22 【リルカ】 URL #zQwTZWAg [編集]

* こめんとありり☆

>ろきあ
さてさて、親方の目的とは・・・

>リルカさん
そんな展開は予想してなかった@@;
なるほど・・・
2006/05/25 【シュウレイ】 URL #jJa68FlY [編集]

コメントの投稿








 ブログ管理者以外には秘密にする

Trackback


+
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。